海辺のバス停
小学校低学年の頃、隣の小学校の校区にある習字教室に週に一度通っていた。 生徒はおれ以外、全員そこの小学校の児童で、必然的におれがいじめられていた。 1対1ならどんなに体の大きい相手にもやり返す子だったおれも、3人とか4人に囲まれるとさすがに無抵抗を貫くしかない。 習字教室が始まる前の10分15分はひたすら耐える時間だった。 幸いにして打たれ強い体質だったので、いくら殴られてもそんなに効きはしなかったけど、痛いとか怖いとかよりも無抵抗で殴られ続ける屈辱感が嫌だった。 教室が終わるとこのバス停まで歩いて、ここで母親の迎えを待つ。 ここまで連中が下りてくることはないので、安全地帯のような場所だった。 今でもここに来ると、あの頃の屈辱感とほっとする気持ちが自分の中でせめぎ合う。 その連中とは中学に上がった時に同級生になった。また絡んで来られたら昔の分もまとめて返してやろうと待ってたんやけど、誰も絡んで来なかった。 多分、向こうはこっちのことなんか忘れていたんだろう。もちろん謝られたこともない。 大人になった今でも、あの時の4人とは口を利かないようにしている。
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